「自己愛性パーソナリティ障害」って?
「ADHD」って、実際はこうなんだ!

私はほんの数年前まで、これらの言葉とはほぼ無縁の日々を過ごしてきました。

しかしながら、数年前のある日、たまたま仕事上で深く接することとなった女性経営者、さらには、プライベートでとても慕っていた女性が共にパーソナリティ障害を抱えており、一方で、私の職場の部下がADHD、かつ、うつ病を併発していました。そして、私はこの数年もの間に、さまざまな出来事を経験し、数多くのトラブルや悩みに遭遇することとなりました。

パーソナリティ障害の人と深く接したことのある方ならよくお分かりになるかと思いますが、パーソナリティ障害は単に「個性が強い」「自分勝手」「わがまま」という一言では済まされない、個性という概念をはるかに超えた強烈な違和感を持ち合わせており、通常では経験しないような苦しい心境にまで相手を追い詰めてしまうという性質があります。胸が締めつけられるような思い、えぐられるような思いをされた方、そして、なかなか関係を断ち切れずに今なお苦しんでおられる方々も多いことと思います。

一方で、パーソナリティ障害を持つ本人としては、日頃から「嫌なことが続く」「自分の思い通りにならない」という思いが常にあり、実際の所は「友達が少ない」「孤独で寂しい」「生きづらい」といったことを心の奥底で無意識的、あるいは潜在的に感じています。そして、たまにそれらを自発的に訴えてみたり、しかし次の瞬間には否定してみたりと、日々、主張がコロコロと変わり、一貫性がなく情緒が不安定な傾向が見られます。

また、ADHDに関しては、最近では発達障害の1つとしてたいへん知られるようになってきましたが、実際のADHD当事者の苦悩、そして周囲への影響など、非常に深刻なものであることが分かりました。ADHD当事者と毎日接していると、いろいろな出来事やトラブルが毎日というよりは、数時間おきに次から次へと発生します。そして、周囲の人たちも最後は疲れ切って病んでしまうという現実があります

こうして日々、パーソナリティ障害やADHDの当事者と接しているわけですが、そんな中、私のケースでは、当事者が持つ1つの共通点に気が付きました。それは「自己愛が非常に強い」というものです。

そこで当サイトでは、パーソナリティ障害や発達障害に対して、当事者側の視点、あるいは、当事者と深く接している周囲・相手側の視点それぞれにおいて、実際には、どのような特徴や症状があり、当の本人、あるいは、周囲の人々がどう感じ、どのような影響が生じたのか、さらには、症状の治癒や軽快に向けた対処や見込みはあるのかなど、数多くの体験談を踏まえながら一つ一つ綴り、検証していきたいと思います。

パーソナリティ障害や発達障害で苦しんでいる当事者、あるいは、その影響を多大に受けた周囲の方々へ、パーソナリティ障害や発達障害に対する客観的な考察をすることで、この障害への理解の深まりやヒント・安心・同調への材料となりましたら幸いです。