プライドが高いのに、自己否定感が強い

自己愛性パーソナリティ障害の症状として、プライドや自尊心がとても高い発言をする一方で、自己否定感を訴えたりという、真逆の言動がよくありました。

私がしばしお付き合いをしていた自己愛性パーソナリティ障害の彼女は、プライドの高い発言をいつもしていました。

「私、頭がいいの」
「私のお父さんもすごい頭が良かったんだ」
「私のまわりの人、本当に仕事ができないの」
「私の上司にこの前、説教してやったんだ」
「私、またナンパされたの」
などと、こういった話題が会う度によく上がっていました。

はじめのうちは、私も関心して彼女の話を聞いていましたが(実際に彼女、仕事の成績は良かったようですが)、それがある時ふと突然、以下のように言い出すのです・・・

「私、本当はバカなの」
「うちの家族、みんな頭が悪いんだ」
「自分がそんなに可愛くないこと、よく分かってる」

私としては、「いったい、どっちが本当なのだ?」と・・・

既に私は当初から、彼女の虚言癖には気づいていましたので、私としては冷静に受け止めつつも、後者が彼女の本当の姿であることはすぐに判断がつきました。

私の経験則では、自己愛性パーソナリティ障害の人の特徴として、「プライドを誇示する言動はほぼ真実ではない」「背伸び・誇張をしているだけ」という結論です。

これは、自分に自信がない故に、その代わりに、理想化した自分自身を単に表現しているだけでして、つまり「虚像の自分自身が発している言動」なのです。本当の自分自身が発している言動ではないのです。

ちなみに、彼女がプライド高い発言をする時は、彼女の機嫌が良い時でした。ちょっと高慢な顔をしながら、薄ら笑みを浮かべて、得意げにプライドの高い発言をするのでした。

一方で、彼女による自己否定感が満載の発言、これこそが「彼女の真の姿」でした。

彼女の気分が落ち込んでいる時、何か反省しているような時、仕事がうまくいかない時などに、自己否定感やネガティブな発言をすることが多かったですが、こうした時の発言に嘘はほどんどないように感じました。

自己愛性パーソナリティ障害の人が話す「プライドの高い発言=自分の理想であり、虚像」であり、「自己否定感=本当の姿」であるのです。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください