外見の美しさは追求するが、内面への投資がない

女性ならば誰しも、外見の美しさを追求することは当然のことですが、自己愛性パーソナリティ障害の女性の場合、やたらと男性を意識した外見へのこだわりを持っており、執拗に美を追求する姿勢と方法に違和感を感じました。

どこが普通の女性と異なるのかと言いますと・・・

まず、「美をアピールする対象」です。

通常は男性へのアピールはもちろんですが、女友達など、女性に対するアピールもあるかと思いますが、自己愛性パーソナリティ障害の女性の場合、「とにかく男性に美しく見られたい」という意識が非常に強く出ていました。そして、男性から声を掛けられたり、食事に誘われたりすることで、自分の美を測っているかのようでした。

「今日、おじさんからナンパされたの」
これは、私がお付き合いしていた自己愛性パーソナリティ障害の彼女が頻繁に言っていたフレーズです。

「美しい自分に寄ってきたおじさん」と言わんばかりの口調で、やや自慢げに話すのでした。(しかしよくよく聞いてみますと、どうやら単に「道を聞かれた」だけのことが多いのですが・・・)

実際、ナンパの内容はどうでも良いのですが、とにかく同姓ウケするよりも、明らかに男性の目を奪うことを目的に、美を追求しているようでした。

次に、明らかに普通の女性と異なるのは「美を維持する為の部位」です。

自己愛性パーソナリティ障害であった彼女は、歯のホワイトニング、デトックス、脱毛など、定期的に美へのメンテナンスを行っていましたが、私が特異に感じたのは「デリケートゾーンに対する脱毛のこだわり」でした。そして、デリケートゾーンに対するこだわりを、いつも私に解説するのです。

「Vラインはきれいに整えて、IとOラインは完全に脱毛するの。アメリカ人はみんなきれいなんだって。」私は正直、「ここまでやる必要があるのか? しかも定期的に・・・」「ここはアメリカじゃなくて、日本だぞ!」という思いでしたが、どうやら、「自分の外見は完璧に仕上げないといけない」というルールがあるかのようでした。

そして、服へのこだわりも強い為、彼女の外出時の格好は非常に見栄えが抜群に良く、そんな自分の美しい姿を写真に撮ってもらうことが、これまた彼女の楽しみであったりするのですが、とにかく写真には写らない場所へも美へのこだわりはあるのでした。

このような外見へのこだわり方がまさに「自己愛性パーソナリティ障害の女性特有の症状」でして、「自分が本当に大好きなんだな」と感じさせるものでした。
とにかく写真の写り、外見は、自己愛性パーソナリティ障害の彼女が理想とするものに近い仕上がりにあったように思います。

一方で、外見ではなく内面、つまり、心といいますか、知性などに関しては、全く投資を行いませんでした。「外見の美と同じぐらい、内面の美も磨けばよいのに・・・」常に私が彼女に対して思っていたことでした。

美へのこだわりは、女性なら誰しもあるものですが、自己愛性パーソナリティ障害の女性の場合の外見へのこだわりは、「あからさまな男性に対するアピール」「自分が理想とする外見を持った、そんな自分が大好き」という、独特の特異な価値観があるのでした。

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