自己愛性パーソナリティ障害の人には「自己中心的」と思われる言動が非常に多くみられ、いわゆる「わがまま」というレベルを大きく超えているという特徴があります。私の経験した範囲では、男性よりも、女性の自己愛性パーソナリティ障害の人に、より強く出ていました。
誰にでも自己中心的な面があったり、わがままな性格の方も多くいるものですが、通常の場合、許容の範囲であったり、わがままながらも愛らしい面があったりするものです。しかしながら、自己愛性パーソナリティ障害の場合には、「まるで世の中が本人を中心に回っているのではないか?と思えるぐらいの強烈な自己中心さ」があり、さらには、「相手への思いやりをほとんど感じない、逆に、冷たさを感じる」というものでした。
こんなことがありました・・・
久しぶりの再会で親しくなった同級生の女性(のちに彼女は自己愛性パーソナリティ障害であることが判明)とまた会うこととなり、会う日を決めるやり取りをLINEでしていた時のこと。通常ですとお互い、候補日を出し合って決めるものですが、彼女の場合には、当初より、「私、この日が空いてる!」「×××に行きたい!」「〇〇〇がやりたい!」というように、彼女の都合の良い日だけをピンポイントで指定してきたり、行きたい場所ややりたいことを一方的に言ってきました。
最初の頃は「積極的な子だな・・・」という程度にしか思っていなかったのですが、それが何回か繰り返されるうちに、「相手よりも自分の都合を最優先する、自分の希望を押し通す面がある」という点が見えてきまして、さらに親しく慣れてきますと、「私、次の土曜日、●●に行くよ」というように、あたかも、「私(彼女)が●●へ行くから、あなた(私)も一緒に来なさいね!」ぐらいの上から目線の誘い方になっていきました。つまり、「相手の意見を全く尊重しない、聞く耳を持っていない」という事実に気づきました。
また、実際に会ってからも自己中心的な言動は続き、「次はあっち」「次はこっち」と連れ回す傾向があり、そして、自分が帰りたい時間になると「もう帰る時間だから帰る」となるわけです。
当初は単に「ちょっとわがままが過ぎるなぁ」という程度だったのですが、のちのちふと感じたことは、「幼稚園児や小学生がよく言うわがままと、非常に酷似している」という点でした。
さらに、彼女が早く帰りたいのに電車がタイミングよく来ないと、「どうして電車、来ないの!?」と言い、強いいら立ちを見せていたのですが、単なるいら立ちとは少し異なり、まるで、彼女のために電車が動いているかのような錯覚を覚える口調で私に訴えたのです。わがままというより、不思議な違和感を感じました。
こうした「なぜ自己中心的でわがままな言動になるのか?」という点に関しては、自己愛性パーソナリティ障害の特徴でもある「相手への思いやりのなさ、共感性の欠如」がまさしく該当します。
つまり、相手がどう思い、どう感じようが、自分の欲求を満たすことが第一優先であり、本人はそのことで頭の中がいっぱいという状況なのです。自分がわがままであることに一応の認識はあるのですが、そのことで相手が不快に思うか否かまでは考える余地がほとんどないという脳内なのです。(なぜ考える余地がほとんどないのか?については、また後日、お話いたします。)
他にも、自己中心的な言動はたくさんあり、そのいずれもが常識のレベルを大きく超えた、自己愛性パーソナリティ障害特有のものでしたが、それらはまた追って書かせていただきます。